こんにちは!管理人のTOMIOです。
当ブログで、
一番アクセス数が多いページが、
この「筆一本で億万長者」シリーズなので、
もう少し考察してみたいと思います。
毎年、1月と7月にテレビのニュースや新聞で、
大きく取り上げられる文学賞があります。
そう、芥川賞と直木賞です。
受賞者のインタビューが流れ、
翌日の新聞でも扱いは大きいです。
芥川賞は、新人が書いた純文学作品に授けられる賞。
直木賞は、エンターテインメント小説業界で活躍している、
中堅作家に授けられる賞。
というのが、この2つの賞の基本的な性格です。
受賞者には、芥川賞作家、直木賞作家という冠が付けられ、
この大きな肩書きは、一生消えることがありません。
では、この2つの賞を受賞すると、
どれくらいの経済的な恩恵があるかというのを、
見てみたいと思います。
まずは、芥川賞。
正賞は時計で、副賞は100万円です。
これだけだと、何だか物足りない気がしますね。
主となる収入は受賞作品の単行本の印税や、
過去に単行本や文庫本が出版されている方には、
増刷分の印税が入ります。
現在、芥川賞受賞作の発行部数は、
10数万部というのが、
ひとつの区切りのようです。
一冊1050円から1470円ですので、
大体、1500万円から3000万円というのが、
芥川賞受賞で得られる金銭的恩恵ではないかと思います。
以前は、
20万部を超える受賞作も珍しくありませんでしたが、
ここ10年では、10万部に届かなかった作品も出てきています。
3年ほど経つと文庫化されますので、
受賞作家が、その後も良質な作品を書き続けることによって、
文庫本が、かなり売れるケースもあります。
ちなみに、過去の芥川賞受賞作品で、文庫本も含めて、
ミリオンセラー、つまりは100万部を超える発行部数を残しているのは、
村上龍「限りなく透明に近いブルー」354万部
柴田翔「されど、われらが日々――」187万部
庄司薫「赤ずきんちゃんに気をつけて」161万部
安部公房「壁」138万部
綿矢りさ「蹴りたい背中」127万部
池田満寿夫「エーゲ海に捧ぐ」126万部
大江健三郎「飼育」107万部
石原慎太郎「太陽の季節」103万部
の10作品が挙げられます。
ついでに、
意外にも、松本清張さんや五味康祐さんは、
直木賞作家ではなく、芥川賞作家なのです。
ご両人とも、ミステリ小説家なんですけどね。
続いて、直木賞です。
正賞は時計で、副賞は100万円です。
これだけだと、やはり物足りない気がしますね。
主となる収入は、
芥川賞と同じく受賞作品の単行本の印税、
そして、過去に単行本や文庫本が出版されている方がほぼ100%なので、
その作品群の増刷分の印税が入ります。
直木賞受賞作は、
平均して30万部前後発行されるといいます。
過去の作品に対しての増刷分も、
かなりのものであり、
全て10万部増刷というケースもあるようです。
134回に受賞された東野圭吾さんの場合は、
受賞作「容疑者Xの献身」が、
65万部以上が発行され、
過去に発表して文庫化された「白夜行」が、
テレビドラマ化の影響もあって、
55万部増刷されて、
現在までに、120万部以上発行されました。
さらに、今までに40冊もの単行本が出版されており、
全て、文庫化されていますので、
こちらの増刷も、
一冊10万部以上は堅かったでしょう。
ちなみに、過去の直木賞受賞作品で、
文庫本も含めて、
ミリオンセラー、
つまり100万部を超える発行部数を残しているのは、
芥川賞に比べると遥かに多いです。
1位は浅田次郎「鉄道員」250万部以上
司馬遼太郎「梟の城」
向田邦子「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」
宮部みゆき「理由」
青島幸男「人生万事塞翁が馬」
景山民夫「遠い海から来たCOO」
つかこうへい「鎌田行進曲」
佐木隆三「復讐するは我にあり」
山田詠美「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」
渡辺淳一「光と影」
藤原伊織「テロリストのパラソル」
乃南アサ「凍える牙」
連城三紀彦「恋文」
宮尾登美子「一紘の琴」
林真理子「最終便に間に合えば」「京都まで」
15作品を並べてみましたが、
全作ミリオンセラーです。
キャリアは長いのですが、
寡作のベテラン作家さんが、
インタビューで、
直木賞を受賞された時期を振り返られて、
「直木賞を受賞後、1ヶ月程で7000万円近くが入ってきた」
と、仰っていました。
経済的な潤いは、一般的な受賞者を見ても、
芥川賞に比べるべくもないようです。
しかし、芥川賞、直木賞への道は遠いです。
芥川賞の場合は、
純文学系の文学新人賞に作品を応募→
新人賞受賞→芥川賞ノミネート→芥川賞受賞。
という一作だけで、
芥川賞作家になれる道がありますが、
直木賞の場合は、
デビュー後、
吉川英治文学新人賞などのキャリアを積んで、
平均してデビューから、
5年〜8年というパターンが多いですが、
10年〜15年経っての受賞というのも、
珍しくありません。
直木賞作家で古川薫さんという方がおられます、
この方は、初ノミネートから25年、10回目の候補で、
見事に直木賞の栄冠を勝ち取られました。
人並み外れた血の滲むような努力と、
強運に支えられての受賞だと、私は思います。
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posted by TOMIO at 09:09| 東京

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